2015/06/06

ISCT西堀勉強会 Inter-disciplinary Study Club Tokyo

こんにちは さいたま市なると歯科院長の小林成人です。

ISCT西堀勉強会 Inter-disciplinary Study Club Tokyoに参加してきました。


今回は論文抄読。

1本目は 

Is Periodontitis a Risk Factor for
Cognitive Impairment and Dementia?
A Case-Control Study 

認知症患者は歯周病のリスクファクターになりうるかを調査した論文。

結論は年齢、性別、教育レベルにおいては歯周病と認知症は関連があるというものでした。

歯が磨けないので歯周病や認知症になりやすくなるのか、

認知症になったから歯が磨けなくなって歯周病になるのかよくわかっていませんが、

ある程度の相関はあるようです。


2本目は 
Investigating the Association Between Obstructive Sleep Apnea and Periodontitis 

閉塞性睡眠時無呼吸症候群と歯周病との関連を調べたテキサスの論文。

寝ているときに呼吸が止まってしまう閉塞性睡眠時無呼吸症候群がある患者さんは

歯周病になりやすいのではないかという仮説のもとに検証しています。

結論はこの論文ではほぼ相関関係は出ませんでした。

唯一相関関係で有意差が出たのは、閉塞性睡眠時無呼吸の程度が悪化すると

プラークの量が増えるというものだけでした。

臨床実感では関係性が出ても良さそうでしたが、調査したテキサスの睡眠障害病院の

患者さんのみで統計を取ってしまったため、

バイアスがかかり差が出なかったのかもしれません。

データを見ると皆さん肥満体質でもともと歯周病が悪化していた患者さんばかり

だったので、差が出にくかったのでしょう。

一般市民でデータをとり直す必要がありそうです。

Eの図は右に行く程、無呼吸が悪化、上にいく程プラークが多くなる事を表す。
これのみ有意差有りで、他はなしでした。


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