2016/06/18

ISCT西堀勉強会 Inter-disciplinary Study Club Tokyo

こんにちは さいたま市なると歯科院長の小林成人です。

ISCT西堀勉強会 Inter-disciplinary Study Club Tokyoに参加してきました。


今回は論文抄読、担当は私でした。

1本目は 

In Vitro Wear Behavior of Zirconia Opposing Enamel: A Systematic Review
Sheila Pestana Passos, DDS, MSc, PhD,1 Ysidora Torrealba, DDS, MSc,1 Paul Major, DDS, MSc,1
Bernie Linke, DDS, MSD, FRCD(C),1 Carlos Flores-Mir, DDS, MSc, PhD,1 & John A. Nychka, MEng, PhD1,2
1School of Dentistry, University of Alberta, Edmonton, Canada
2Department of Chemical and Materials Engineering, University of Alberta, Edmonton, Canada 


Journal of Prosthodontics 23 (2014)


フルジルコニアクラウンは対合のエナメル質をどの程度摩耗させるのかを

調べたシステマティックレビューの論文。

口腔外で実験的にジルコニア対エナメル質の摩耗状態を調査した7本の論文を

まとめていました。


7本中1本目の論文ではエナメル質を決まった形に整形してから、ジルコニアブロックに20万〜40万回摩耗試験を行い、摩耗量を体積で測定。


結果:ジルコニアをツルツルに研磨しておけば、摩耗量は非常に少なかった。



論文によって色々なジルコニアが使用された。


ジルコニアは硬いので対合歯を削ってしまうのではないかと考えられていたが、

実際はそんなことはなく、むしろ、摩耗しにくい材料であった。

摩耗に関していえば、硬いか柔らかいかよりも、ツルツルかザラザラかの方が

関係しているようだ。


2本目は 


Full-Arch, Implant-Supported Monolithic Zirconia
Rehabilitations: Pilot Clinical Evaluation of Wear Against
Natural or Composite Teeth
Paolo Cardelli, DDS,1 Francesco Pio Manobianco, DDS,1 Nicola Serafini, DDS,1 Giovanna Murmura, MD, DDS, PhD,1 & Florian Beuer, DMD, PhD2
1Department of Medical, Oral and Biotechnological Sciences, University “G. d’Annunzio” of Chieti-Pescara, Chieti, Italy
2Department of Prosthodontics, Geriatic Dentistry and Craniomandibular Disorders, Charite ́ - Universita ̈tsmedizin Berlin, Berlin, Germany 

フルアーチのインプラント上部構造にフルジルコニアを用いたものが、対合歯が天然歯とコンポジットレジン歯で摩耗量を比較した論文。

1年後の摩耗量はどちらも少なく、ジルコニアは摩耗の少ない材料のようだ。





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