2019/02/27

歯の移植

こんにちは さいたま市なると歯科院長の小林成人です。

自家歯牙移植の治療例です。


右下6番が歯根破折を起こして腫れと痛みがあります。
残念ながらここまで割れてしまうと、保存不可能なので抜歯になりますが、
幸い、いい大きさの親知らずがあるので、それを移植することになりました。
















抜くのは右から3番目の銀歯です。神経がない歯は強度が弱くなっているので
噛みすぎると割れることがあります。


抜歯した歯。割れているのがよくわかります。
この隙間からばい菌が侵入して、奥まで感染していました。

















抜歯した親知らず。
虫歯もなく、単根で大きさもちょうどよく、
移植にいい歯です。
出来るだけ歯根膜に傷をつけないように抜歯しして、
抜いた銀歯の穴にそっと入れます。
今回は感染の状態、不足歯肉の問題が少ないことから
1回法で行いました。
抜歯と移植を同日に行う方法です。
感染が大きい場合、歯肉が足りない場合は2回に分けることもあります。


















ちょうどよくおさまりました。
糸で軽く固定してあります。
この段階ではグラグラですが、時間が経つにつれてしっかりとくっついていきます。

























手術直後のレントゲン写真。

















根の治療をして固まったら、かぶせて終了です。
こうなってしまうと、この歯が移植した歯だと気づく人はそうそういないでしょう。
お疲れ様でした。

親知らずを使った移植は保険対応です。
治療期間約4ヶ月

移植歯の10年平均生存率は70%といわれています。
噛み方や、お手入れによって寿命は変わりますので、
噛みすぎにはくれぐれもご注意くださいね。




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