第9回 総義歯ができるまで 〜自費レジン床総義歯作製工程〜
上顎の埋没、填入、重合
続いて赤いロウの部分をレジン(PMMA)という材料で
入れ歯の歯茎の部分を交換していく作業です
ポストダムを掘ります 総義歯が落ちてこないのは吸盤のように空気を抜いて真空状態を作っているからです 上顎の場合、後縁がどうしても空気が入りやすいため 漏れにくいように少し模型上で山2つの形に削ります 硬い部分歯槽堤と口蓋隆起を避けるとこのような形になります |
硬い部分を厚くすると痛いので柔らかい部分でポストダムを掘ります この部分は小唾液腺の開口部で柔らかいので 多少押しても痛くありません |
保険はフラスコで埋没させる方法でつくりますが 自費の場合は流し込み法で填入します レジンは固まる際にどうしても数%収縮変形してしまいます 流し込み法の利点はレジンの重合収縮分を填入しながら行う事で かなり変形の少ない入れ歯が作れる事です 作り方はその分複雑で難しいのですが、義歯の調整量が少なくて済みます 入り口と出口を作り |
固まったらインデックスを外して |
気泡が入っていないか確認します |
人工歯を外して、インデックスの方にはめ込みます |
所定の位置までしっかりはまっているか確認します 人工歯の裏側はこんな風になっているんですねえ 普段、患者さんは見る事がない映像です |
レジンを流し込みつつ重合させていきます レジンの重合収縮を解決した画期的な方法です |
完全硬化したらインデックスを外します これでピンクの部分はロウからレジンに置き換わりました |
気泡も入らずにきれいに重合できました |
つづく
0 件のコメント:
コメントを投稿