2019/06/10

どの歯が原因? 歯根端手術

こんにちは さいたま市なると歯科院長の小林成人です。

どの歯が真の原因なのか悩むことがあります。

歯は28本もあるので、原因歯を探ることは容易ではありません。

時には歯が原因ではないのに歯が痛くなる関連痛という病気もあります。

鼻が原因で歯が痛む、

循環器系が原因で歯が痛む、

頭痛、生理痛が原因で歯が痛む、

腫瘍や静脈瘤が原因で歯が痛むこともあります。


今回は3箇所歯茎が腫れた患者さんの治療例です。
















右上3番、4番、5番の根尖部が3箇所腫れています。
3番は失活歯で綺麗に根管治療がなされています。ポケット正常。
4番は生活歯で歯周ポケット正常、
5番は生活歯で歯周ポケット正常。

3本全てが原因ではなく、3番の1本が原因と診断し、
通常の根管治療では治らなそうなので、歯根端手術を行いました。


歯茎を開いて中をみてみると、根尖の口蓋側よりが吸収しています。
これではいくら通常の根管治療しても治りません。
骨の空洞は削ったわけではなくて、嚢胞によって溶けてしまっていました。
穴のあいた根尖を切除して、根管を封鎖して、細菌の侵入をブロックし、



縫合しました。



3年8ヶ月後、腫れも痛みもなくレントゲンでも異常所見はありません。
やはり原因は1本のみでした。
難問でした。

今回はたまたま破折していなかったので保存できましたが、
全ての歯を残せるわけではありません。
抜歯になることもあります。

当院では歯根端手術はマイクロスコープで拡大しながら精密に行なっています。
保険診療でできます。

治療回数 3回

1回目 診査診断 治療方法の相談
2回目 歯根端手術 1時間
3回目 抜糸 5分





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