2020/09/19

ISCT西堀勉強会 Inter-disciplinary Study Club Tokyo

こんにちは さいたま市なると歯科院長の小林成人です。

ISCT西堀勉強会 Inter-disciplinary Study Club Tokyoにリモート参加しました。

論文抄読1本目は 

The association between gingival recession and buccal bone at maxillary anterior teeth

Eric D’Silva1


歯茎が痩せると、歯肉退縮を起こしてしまうことがあります。

歯ブラシが強すぎたり、歯軋りが主な原因ですが、生まれつき歯肉の厚みが

薄い人、歯槽骨の厚みが薄い人がなりやすいと言われています。

CT技術の発展によって、上顎前歯部の歯肉の厚み、歯槽骨の厚み66人363本を計測して調査しました。

その結果、歯肉退縮を伴う上顎前歯部の頬側骨は1mm以下で薄い傾向があった。

今回の論文では歯肉の厚みは無関係という残念な結果になってしまいましたが、臨床実感では歯肉が厚い方が歯肉退縮は起こりにくいです。




2本目は

Outcomes of root resection therapy up to 16.8 years: A retrospective study in an academic setting

Madi Alassadi

歯根分割といって大臼歯の根が2つ3つに枝分かれしている場合に、1つの根だけ状態が悪くて、残りは残せそうな時は、その1つの根だけ抜歯して、残りは保存することがあります。

136ケースを調査したところ、9年後の生存率は55.3%だった。

失敗症例はほとんど最初の4年間で起こり、根が小さくなる分歯根破折が失敗の主な理由だった。

根が1/2、2/3に小さくなるので、あまり長持ちはしないのですが、一部温存できるので有効な治療手段だと思います。








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